とどのつまり

とどがとろ(吐露)する場です

ちょくちょく感じている「シンガポールの多様性社会」について色々書く

 
こっちに住んで1ヶ月が経とうとしてる
研究も今の所はもがきながらもやっている,来週こっちの研究者にプレゼンだよ,やらねば.
人に会えているかというとちょっと危ういところがある
けど生活もきちんとできているし,メインは研究なので順調かも
 
今日はこちらで生活してみてとても感じている「多様性社会のあり方」について少し語っていきたい
 
<国の成り立ち>
人種は華人,マレー人,インド系,その他のアジアン,ヨーロピアンというような感じ.
国ができて52年と非常に若く,当初は国内資源が乏し過ぎたから外国などをうまく使いながら国として成長するという施策を取っていた.
 
国の成長率と関連付けして,年代別に国として力を入れる分野(多額の先行投資)を政府が何十年計画としてきちんと決めていたことも非常にびっくりした.
インフラ→教育→ITと年代別にお金をかけてきたらしい.
90年代にITが次の時代を作ると仮定した上での教育,環境づくりをしてた.
ちなみに高度経済成長をした国内資源が乏しい日本を模倣した国家づくりを独立後は行った.
 
(...なんでまぁ書けるかっていうと研究所が政府直結のところで,インターンするにあたり52ページくらいある「国の成り立ちについて」の書類を読まなきゃいけなかったから.でもすごく面白かったっていう裏話.)
 
こちらで詳しく話をすると,「政府が非常に賢い」という言葉をシンガポール人やこちらに住む日本人からよく聞く.なんでだろーねん
 
 
<人種と住み分け>
MRTというシンガポールの地下鉄路線図を見るとわかるのだが
シンガポールには多種多様な人種が住み分けて生活している.例えばインド系は主にリトルインディアン付近,華人は全体的にいるが主にチャイナタウンなど,イスラム系の方の区域もあるように土地で住み分けながら各々が共存しているようなイメージ.
 
公用語も4語あり,英語,マレー語,中国語,タミル語が当たり前のように使われている.なので生活の中で英語以外の言語が話されるのは当たり前である.
 
ちなみに僕が借りている部屋のオーナーはインド系なのでヒンドゥー語とマレー語混じりの英語を話されるが,とても聞き取りやすいので助かってる
最近は第二外国語として日本語を教えている小学校が増えてきているらしく,オーナーの孫が日本語をたまに披露してくれる.(習っているらしい)
 
 
<<ここから僕の主観オンリー>>
シンガポールは「アジアのいいとこ集めた国」という印象
各国の有名店はとりあえずシンガポールに出店している
+αで独自の文化(ホーカーや飲酒制限)が融合しているっていう感じ
 
そしてアジア随一の健康推進国家なので飲酒制限や健康維持のためランナーを増やす施策(公園に遊具型のトレーニング機材置く,ランナーズデイを設ける)などをしているイメージである.
 
この国の多様性のあり方は店の出店の仕方にも分かるが
国民の生活にも表れていると思っている
どんな外見,どんなバックグラウンド,どんな宗教観念でも皆で受け入れることが当たり前となっている.
 
祝日という視点で見てみると,イスラム・キリスト・ヒンドゥー仏教の祭日や休日が年に1回ずつある.その時は多民族国家として,その宗教徒だけでなく国が祝日になる.なのでお正月が4回あるなど言われている
 
人種という視点で見ると,英語の話せる華人イスラム系・インド系が基本的に多いが,英語が話せなくても生きていける国の作りになっている.先ほど述べた区分けもだが,出稼ぎでやってきた外国人がその区に行けば受け入れられるなども非常に大きいと思う.
 
外見という視点で見ると,シンガポールは異様に低身長な方が多いと思う.
平均身長が低いのかはわからないが,そんな外見的に平均でない方も非常に多く居る.
しかし誰も怪訝な目を向けずそれが当たり前,受け入れて当たり前な文化をしている
(もしかして怪訝な目で見ていた固定観念持ちは僕だけだったのかもという疑問出たよね)
 
経済という視点で見ると,国の成長のために外貨を落としてもらう施策をきちんと取っている.そのおかげでアジアのハブと言われるようになったり,世界一のクオリティの空港が存在したり.
 
勉強という視点で見ると,国の成長のため世界中から優秀な大学や学生を集めている
さらに国が教育・研究に膨大な国家予算をつけているから非常に伸び続けている.NUSとNTUがアジア1,2を取ったのも国際性と研究力があるから.この辺から国が賢いという言葉が生まれるんだろうなと思った.日本人研究者も研究のためにシンガポールに来ている方が多い.日本では諸順序を踏んだ上で研究ができるのだが,シンガポールでは大学に着いた直後にすぐ研究ができるらしい.
 
...
 
こんな感じで元々の環境もあるだろうが,国として多様性と共存する環境作りをし続けて来たのが日本とは違う「多様性ある社会」を生んでるんじゃないかなとか思った
 
これとともに,時代の進歩と同時に日本が追われる側から追いかける側になったんだなと感じた.
 
 
そんなことも感じれている留学は非常にいい機会かもねーん.